女性であること
骨粗鬆症になりやすい最大の原因は、女性であるということです。女性らしさの源は女性ホルモンで、男性らしさの根源は男性ホルモンであり、どちらも骨の健康に影響を与えていますが、骨への働きかけには大きな違いがあります。
男性はもともと骨格が丈夫にできていますが、骨の強さは筋肉に頼るところが大きく、男性ホルモンはたんぱく質を作る働きがあるので、それによって筋肉そのものを強くしています。そして筋肉は骨を覆うようについていて、いつも骨に一定の圧迫を与え、骨はその負荷がかかることによって強くなります。このような仕組みによって、結果的に男性ホルモンは骨を強くしているのです。
一方、女性ホルモンの方は、骨を作る細胞の働きそのものを活性化し、逆に骨を壊す細胞の働きを抑えます。また骨の中にはエストロゲン受容体があり、エストロゲンは直接骨に作用して骨を形成しています。さらにエストロゲンは、胃腸から吸収したカルシウムを全身に運ぶビタミンDの仲間を増やすなどして、骨粗鬆症を防ぐのに大いに役立っています。そしてこのような仕組みは、妊娠中や出産後の授乳期に、赤ちゃんにカルシウムを与えるために存在します。
しかし、エストロゲンは閉経を境に極端に減少してしまいます。そのため、女性の骨がエストロゲンの恩恵を受けられるのも閉経までであり、女性は閉経後、急速に骨が弱くなります。
男性ホルモンの場合40代から50代になっても、女性ホルモンのように急激に減るということはなく、減り方はとても緩やかで、女性のようにある時期を境に極端に減るということはありません。そのため骨粗鬆症が女性に多い大きな原因は、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が、閉経を境に急激に減少することだといえます。